- 1935年東京生まれ。早稲田大学卒業後、ブラジル滞在を経て1970年に作家デビュー
- 『魔女の宅急便』『スパゲッティがたべたいよう』など、魔女や小さなおばけの日常と成長を描く
- 2018年国際アンデルセン賞作家賞、2023年「魔法の文学館」開館、2026年も児童書を刊行
魔女キキと小さなおばけから広がる物語
角野栄子(かどの・えいこ)は1935年に東京で生まれた児童文学作家です。早稲田大学を卒業後、ブラジルに滞在し、そこで得た経験をもとに1970年にデビューしました。日常のすぐ近くで起こる不思議と、子どもが一歩踏み出す姿を描いた物語が、世代を越えて読まれています。
代表作は『魔女の宅急便』と「アッチ・コッチ・ソッチの小さなおばけ」シリーズ。初めてなら13歳のキキが暮らしを作る物語から、低学年の子どもには食いしん坊のおばけアッチから入れます。2018年に国際アンデルセン賞作家賞を受賞しました。
角野栄子の生い立ち・学歴|早稲田大学とブラジルでの経験
1935年1月1日、東京都に生まれた角野栄子は、幼い頃から江戸川区北小岩で育ちました。地元の江戸川区は、角野が3歳から23歳まで北小岩で暮らしたと紹介しています。子どもの頃に親しんだ町は、のちに作家の文学館が建てられる場所になります。
戦争中は疎開も経験し、10歳のときには日本の北部へ避難しました。第二次世界大戦の記憶については、国際児童図書評議会の作家紹介にも記されています。その体験は後年、戦時下の子どもを描く作品へつながります。
1957年、早稲田大学教育学部英語英文学科を卒業し、紀伊國屋書店の出版部門に勤めました。大学で文学を学び、書籍の制作に携わった時期を経て、児童文学を書き始めたことが大きな特徴です。
1959年にはブラジルへ渡り、サンパウロなどで約2年間を過ごします。日本とは異なる土地の人々と言葉や暮らしに出会うことが、後の物語の出発点になりました。
初めて海外で生活する人の心細さと、新しい世界を知る楽しさは同時に存在します。知らない場所へ出かけ、そこで暮らす人と関わるという経験は、やがてキキのひとり立ちとは別の形で児童文学へと広がっていきました。
1970年『ルイジンニョ少年』でデビュー|アッチ誕生まで
1970年、『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で作家デビューしました。ブラジル滞在をきっかけに書いた作品で、日本から遠く離れた地域に暮らす子どもたちに目を向けた物語です。
デビューするとすぐに人気シリーズが生まれたわけではありません。ポプラ社のインタビューでは、その後7年ほど一人で書き続け、『ビルにきえたきつね』を出版するまで時間がかかったと振り返っています。
その後、学研の学年別雑誌へ突然原稿を依頼され、短い時間で書き上げたのが『スパゲッティがたべたいよう』でした。1979年にポプラ社から出版され、食いしん坊のおばけアッチが登場します。
当初のおばけのイメージは、白いシーツをまとって宙に浮かぶ姿だったそうです。挿絵を担当した佐々木洋子が手足を描いたことについて、作者は料理を作るのに手があってよかったと語っています。絵と文章が協力してキャラクターを育てた好例です。
長く読まれるようになった理由について、角野は予想外の展開や登場人物の魅力を挙げています。作者の意図とは異なる形で、子どもたちが物語を繰り返し選んできたことも、シリーズを続ける力になりました。
『魔女の宅急便』|魔女キキが始める自分だけの仕事
13歳になった魔女のキキは、黒猫ジジといっしょにひとり立ちの旅へ出ます。海辺にあるコリコの町へたどり着いたキキは、ほうきで飛べる力を使い、荷物を届ける宅急便屋さんを始めることにします。
初めて住む町の人々と付き合うのは簡単ではありません。荷物を届けるために工夫したり、失敗して落ち込んだりしながら、自分の仕事を少しずつ育てていきます。魔法だけで解決しない、自分の生活を作る一年が中心です。
1985年に福音館書店から刊行され、野間児童文芸賞と小学館文学賞を受賞しました。2002年刊の福音館文庫は林明子が挿絵を担当し、本文を読める年齢の子どもから大人まで楽しめる版です。
1989年には宮崎駿監督のアニメ映画となりました。映画と原作は同じ登場人物を使っていても、エピソードの組み方が異なります。映画を見た人も、原作にはキキが町で経験する別の小さな仕事があることに気づくでしょう。
『魔女の宅急便 その2』|二年目のキキの新しい悩み
コリコの町で宅急便屋さんを続けるキキは、町の人から知られるようになります。二年目には仕事を続けることへの疑問や、魔女としての力についての新しい悩みも生まれます。
1993年に単行本として刊行され、2003年には福音館文庫となりました。広野多珂子が挿絵を担当しています。物語の主人公が成長するにつれ、絵の印象も第一作と変化します。
第一巻でキキがひとり立ちする姿を好きになった人なら、町の人々との関係を見直す二年目の話を楽しめます。仕事が軌道に乗ってからも続く成長が、この巻独自の読みどころです。
シリーズは本編全六巻で、キキの年月を追って読めます。映画の続編と同じ筋を期待するより、原作のキキの人生がさらに先まで描かれる物語として楽しむのがおすすめです。
『スパゲッティがたべたいよう』|おばけアッチの原点
おばけのアッチは食べるのが大好き。夕焼けの空を飛んでいると、下からおいしそうなにおいが漂ってきます。においにつられて進むうちに料理と人間との出会いが始まります。
1979年2月にポプラ社から刊行された「アッチ・コッチ・ソッチの小さなおばけ」シリーズの第一巻です。佐々木洋子の挿絵とともに親しまれ、出版社は6歳ごろから小学校低学年の読者へ紹介しています。
主人公が食べ物を目指して行動するので、子どもが次の展開を予想しやすい構成です。むずかしい言葉が出ても、挿絵や会話から場面をつかめることも魅力です。
作者は自分自身が面白いと感じることを書き、その面白さを読者が共有してきたと語っています。物語の世界を教訓へ変えすぎず、子ども自身が好きなところを見つけて読むのがよいでしょう。
『ラスト ラン』|74歳のイコさんが出発する旅
74歳のイコさんは真っ赤なオートバイに乗り、東京から岡山へ出発します。目的は幼い頃に亡くなった母親の生家を訪ねること。古い写真を頼りに探し当てた場所では、不思議な出来事が待っています。
2011年に単行本が刊行され、2014年に角川文庫となりました。出版社は自伝的な小説と紹介していますが、主人公に起こることをすべて作家の実体験と同一視しないようにしたい作品です。
『魔女の宅急便』が十代の少女のひとり立ちを描くのに対し、こちらは長い人生を生きてきた女性の旅が中心です。年齢を重ねたあとでも新しい冒険が始まるという感覚に触れたい人へ向いています。
作者の子ども時代の経験を知ってから読むと、家族の記憶への向き合い方も深く見えてきます。一方で作家の事情を調べすぎず、イコさん自身の物語として楽しむこともできます。
『トンネルの森 1945』|戦争下の少女の恐怖と勇気
戦争中、母を亡くした少女イコは父の再婚相手や幼い弟とともに村へ疎開します。家の近くの森は暗く、まるで長いトンネルのよう。森には兵隊が隠れているといううわさもあります。
少女は家族のことや戦況への不安を抱えながら、森から聞こえる音に耳を澄ませます。戦争の年表よりも、一人の子どもがその日何を怖いと感じるかを中心に描かれる物語です。
2015年に刊行され、2016年に産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。2023年の角川文庫版では、作家の小川洋子が解説を担当しています。
戦争や家族の死を扱うため、幼い子どもの読み聞かせ用と同じようには選べません。戦争の時代を子どもの視点で知りたい中高生や大人にも向く作品です。
『おばけのアッチ くるくるピザコンクール』|空を飛ぶピザ
レストランのコックさんとして働くアッチは、トコトコ町のピザコンクールに参加することになりました。ピザを上手に作ろうと練習しますが、生地を回していると思いがけず空へ飛んでしまいます。
お月さまや星の子たちと出会い、空でピザを作ることになる楽しい一冊です。2024年10月にポプラ社からシリーズ第48巻として刊行されました。
第一巻を知っていると、料理が大好きなアッチの変わらない性格を感じられます。毎日の料理が突然、大きな空想の冒険に変わるのが、この巻独自の面白さです。
シリーズを順番に全部そろえなくても、ピザや料理が好きな子どもなら一冊から楽しめます。出版社の対象年齢は5歳から小学二年生程度です。
『ふわふわさん』|音と言葉を楽しむアコちゃん絵本
お母さんが歌いながら料理をしています。アコちゃんは何ができるのかを想像しながら、形や味を尋ねます。料理を待つ気持ちと、くり返される歌の響きが楽しい絵本です。
2025年10月22日に小学館から発売されました。「角野栄子のアコちゃん絵本」の一冊で、絵はよしむらめぐ、36ページです。出版社は初めての読み聞かせにも向く作品として紹介しています。
幼年童話では主人公と事件を追いますが、この絵本では次にどんな言葉が聞こえるかを楽しめます。言葉の音と、食べ物を想像する時間が読み聞かせを豊かにします。
一人で文章を読む前の子どもには、聞き手の表情や声を見ながら読むとよいでしょう。読み手の大人が言葉を楽しむことで、子どもにも自然に面白さが伝わります。
『おばけのソッチ キャン・キャン・キャンディー!』|2026年刊行
歌うのが大好きなおばけのソッチは、学芸会で歌の上手なヒロくんと舞台に立ちたいと思っています。声がよくなるキャンディーを作り始めますが、思うようにはいきません。
2026年1月にポプラ社から刊行されたシリーズ第49巻で、佐々木洋子が挿絵を担当。71ページの児童書です。学校の行事や友だちとの関係が題材なので、小学校に入った子どもも親しみやすい一冊です。
ソッチはアッチとは別の小さなおばけで、あめ屋さんのおばあちゃんと暮らしています。料理人のアッチと、歌やキャンディーに夢中なソッチを比べると、シリーズの世界が広がります。
新刊をきっかけにシリーズを知った人は、この本から読み始めてもかまいません。ほかの登場人物を知りたくなったら、シリーズ第一巻へ戻る読み方もできます。
角野栄子の主な作品と作風・特徴
角野栄子の主要作品を比べる
気になる作品を、刊行時期・ジャンル・作品の位置づけから見比べられます。
角野作品では、特別な力を持つ人物も、失敗や迷いから自由にはなれません。キキは町で仕事を覚え、アッチは料理を練習し、ソッチは自分の声をよくしようと工夫します。小さな願いが物語を動かすことが、作品を横断して見える特徴です。
暮らしの中の魔法|食事、仕事、友だち
ほうきで荷物を運び、ピザが空へ飛び、キャンディーが歌への自信につながる。ファンタジーが身近に感じられるのは、仕事や食事など普段の生活から始まるためです。
大きな戦いや強力な呪文を描くのとは異なり、今日一日の暮らしの中で起こる小さな変化を丁寧に追います。読者も知っている食卓や町の場面に、すっと入っていけます。
失敗しても続ける|子どもを信頼する視線
主人公たちは大人から正解を教わってすぐに成長するわけではありません。自分の思いつきで行動し、失敗した後に考え直します。子どもが気づくことを待つような物語です。
作者は2017年のインタビューで、本は自由に読むべきだと語りました。一冊をどう受け取るかを読者に委ねる態度が、物語の読みやすさにも表れています。
旅と異文化|知らない町から始まる物語
ブラジルで生活した経験をもとに始まった作家活動には、未知の土地へ出かける人物が何度も現れます。コリコに来たキキと、岡山へ向かうイコさんは年齢も目的も違います。
そこで何を手に入れるかより、旅先で新しい人と関係を作る過程に注目すると、幼年童話と大人向けの小説をつなぐ視点になります。
戦争の記憶|現実の怖さも伝える
明るい魔法の世界と並び、『トンネルの森 1945』のように戦争中の不安を描く作品もあります。現実の歴史を扱いながら、子どもが何を感じたかを中心に据える点が印象的です。
子ども向けだからといって怖さを消し去るわけではありません。作品の対象年齢や扱う題材の違いを理解し、読みたい気持ちに合う一冊を選びましょう。
角野栄子の人物関係|林明子・佐々木洋子・宮崎駿
福音館文庫『魔女の宅急便』第一巻の挿絵を担当したのは林明子です。子どもの表情や仕草を細やかに描く絵は、キキが初めて一人で暮らす物語に温かみを添えています。
第二巻では広野多珂子が挿絵を担当しています。同じ登場人物であっても、描き手の視点によって印象が変わります。長いシリーズを比較して読む際には絵にも注目したいところです。
アッチたちの小さなおばけシリーズの挿絵は佐々木洋子が担当。料理ができる手足や特徴的なしっぽの先について、作者自身が希望を伝えたことがインタビューで確認できます。
1989年のアニメ映画『魔女の宅急便』は宮崎駿が監督しました。映画は独立した映像作品で、原作と登場人物の関係や展開に違いがあります。どちらが正しいかを決めるより、表現の違いを楽しめます。
『トンネルの森 1945』角川文庫では小川洋子が解説を担当しました。解説として作品を紹介した関係は書誌で確認できますが、そこから私的な親交まで推測しないようにします。
角野栄子の代表作・おすすめ作品8選
『魔女の宅急便』|まずはキキと出会いたい人へ
13歳のキキが町へ出て、自分の力を使う仕事を見つける長編。映画で親しんでいる人も、原作ならではの暮らしと小さな仕事を楽しめます。キキが届けるものと、受け取る人の気持ちの変化を一話ずつ追ってみましょう。映画の場面を思い出しながら比べたい人にもおすすめです。
2002年の福音館文庫第一巻です。原作を読み進めるなら、同じシリーズの文庫版でそろえると巻数を追いやすくなります。
『魔女の宅急便 その2』|キキの成長の続きを読みたい人へ
町に溶け込んだキキが、新しい悩みと向き合います。第一巻のあとにも続くひとり立ちの物語を知りたい人に向く一冊です。町の人に名前を覚えられたキキが、どんな期待を受け止めているかを考えると、最初の巻と異なる読み方ができます。
2003年の福音館文庫第二巻。挿絵は広野多珂子で、第一巻を読んでから進む順番が自然です。
『スパゲッティがたべたいよう』|低学年のひとり読みに
食べるのが好きなアッチから始まる小さなおばけシリーズ第一巻。初めて一人で童話を読む子どもに向いた物語です。読んだあとに好きな料理を話したり、自分ならどんなレストランを作るかを想像したりすると、物語を遊びへ広げられます。
1979年のポプラ社刊です。佐々木洋子の挿絵を見ながら、料理をめぐる不思議な冒険を楽しめます。
『ラスト ラン』|大人の読書へ進みたい人に
74歳のイコさんがオートバイで旅する物語です。母との記憶や年齢を重ねてからの冒険に関心がある人へおすすめします。母親に会いに行きたいという旅の目的から、過去を振り返りつつ新しい関係を築く大人の心の動きを味わえます。
2014年の角川文庫版を案内しています。作者の自伝的小説として紹介されますが、フィクションとしても楽しめます。
『トンネルの森 1945』|戦争と少女の暮らしを読みたい人に
疎開生活に不安を抱く少女の目を通し、戦時下の怖さを描きます。歴史の出来事を人の暮らしの中で知りたい人に向きます。疎開先の森で聞こえる音や、子どもに伝わるうわさを追うことで、戦争が遠い出来事ではなくなる読み心地です。
2023年角川文庫版。小川洋子の解説が付きます。重い題材があるため、読み手の年齢と関心を考えて選びましょう。
『おばけのアッチ くるくるピザコンクール』|料理と空想が好きな子どもへ
ピザ生地が空を飛び、お月さまとの楽しい出来事が始まります。食べ物を入口に、アッチの新しい冒険を楽しみたい人向けです。ピザ作りの練習と空への旅を読み分けると、アッチが何に夢中になり、どんな助けを得るのかが見えてきます。
2024年10月のシリーズ第48巻。第一巻を知らなくても、ピザが好きな子どもは読みやすい作品です。
『ふわふわさん』|読み聞かせから本に親しむ親子へ
料理するお母さんとアコちゃんのやり取りを、歌のような言葉で楽しむ絵本です。初めて声に出して読む本にも向いています。言葉をゆっくり繰り返し、アコちゃんの次の質問を聞き手と予想してみると、絵本の短いページに会話が生まれます。
2025年10月の小学館刊。よしむらめぐの絵とともに、36ページで言葉の響きを味わえます。
『おばけのソッチ キャン・キャン・キャンディー!』|2026年の新刊を読みたい子どもへ
歌の好きなソッチがキャンディー作りに挑戦。学芸会や友だちとのやり取りに親しみがある子どもに向きます。声を気にするソッチが思いつくキャンディーを追いながら、友だちと舞台に立ちたい気持ちについて話せる物語です。
2026年1月刊のシリーズ第49巻。歌うことや学校の行事が好きな子どもにも選びやすい一冊です。
角野栄子を初めて読むなら?おすすめの読む順番
好みを選ぶと、この記事に登録された作品から「1冊目 → 2冊目 → 3冊目」の読む順番を提案します。
キキの成長を追う|『魔女の宅急便』→『魔女の宅急便 その2』
コリコの町へやって来たキキの一年目を読んでから、次に二年目へ進む順番です。成長する主人公の変化を、年月に沿って追えるルートです。続きは同じ文庫シリーズでそろえましょう。
小さなおばけルート|『スパゲッティがたべたいよう』→『おばけのアッチ くるくるピザコンクール』
第一巻でアッチが料理に夢中になる理由を知ってから、後のピザの物語へ進みます。好きな食べ物から始めたい子どもなら、途中の巻を選んで読むこともできます。
大人から児童文学へ|『ラスト ラン』→『トンネルの森 1945』
家族の記憶をたどるオートバイの旅から、戦時下の少女の視点へ移ります。異なる年代の主人公を通して、作者が家族と記憶をどう描くかを考えるルートです。
親子の読み聞かせ|『ふわふわさん』→『おばけのソッチ キャン・キャン・キャンディー!』
声の響きを楽しむ絵本から、学校や友だちを描く童話へ進みます。子どもの興味や読む力が変わってきた時期に、本の長さを少しずつ変える選び方です。
角野栄子の受賞歴|野間児童文芸賞と国際アンデルセン賞
『大どろぼうブラブラ氏』は1982年に産経児童出版文化賞大賞を受賞。『わたしのママはしずかさん』など、幼年期の感情に寄り添う作品も評価されました。
1985年、『魔女の宅急便』で野間児童文芸賞と小学館文学賞を受賞しました。1986年にはIBBYオナーリストにも選ばれ、国内で読まれた物語が海外の児童文学界へ知られる足掛かりとなりました。
2000年に紫綬褒章、2014年に旭日小綬章を受けました。2016年の『トンネルの森 1945』は産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞し、長年の創作活動が継続して評価されています。
2018年には国際アンデルセン賞作家賞を受賞しました。国際児童図書評議会が作家の創作業績を総合的に評価する賞であり、一冊の『魔女の宅急便』だけに与えられた賞ではありません。
角野栄子の現在・近況|魔法の文学館と2026年の新刊
2023年には江戸川区に「魔法の文学館」(江戸川区角野栄子児童文学館)が開館しました。幼少期のゆかりの地に、子どもが本と出会える場所が誕生した出来事です。
2024年は小さなおばけシリーズ45周年の節目でした。シリーズ第48巻『おばけのアッチ くるくるピザコンクール』が刊行され、1979年の第一巻から続く物語が新しい読者へ届けられました。
2025年10月には小学館から絵本『ふわふわさん』が刊行されました。児童読み物だけでなく、親子で声を重ねる絵本を新たに発表していることが分かります。
2026年1月、ポプラ社から『おばけのソッチ キャン・キャン・キャンディー!』が発売されました。シリーズの第49巻で、少女のおばけソッチが歌と学芸会へ向き合う物語です。
刊行年は出版社の書誌をもとに確認しています。2026年10月時点で確認できる情報であり、増刷や電子版の配信日と新たな作品の初刊を混同しないことが大切です。
角野栄子についてよくある質問
角野栄子は何年生まれ?
1935年1月1日、東京都に生まれました。
どこの大学を卒業した?
1957年に早稲田大学教育学部英語英文学科を卒業しました。
デビュー作は?
1970年刊の『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』です。
『魔女の宅急便』の原作はいつ出た?
1985年に福音館書店から刊行されました。
キキの物語は何巻まである?
原作本編は全六巻です。
子どもが初めて一人で読むなら?
食べ物の話が好きなら『スパゲッティがたべたいよう』がよい入口です。
国際アンデルセン賞は何年?
2018年の作家賞です。長年の業績への評価です。
2026年の新刊は?
ポプラ社から2026年1月に『おばけのソッチ キャン・キャン・キャンディー!』が刊行されました。
まとめ|角野栄子の物語は小さな一歩から始まる
角野栄子は東京で育ち、ブラジルでの体験から作家活動を始めました。キキやアッチたちの物語には、知らない世界へ踏み出し、失敗しても工夫する主人公が登場します。読み手の年齢と興味から一冊を選ぶことで、児童文学の豊かな世界を楽しめます。










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